被ばく・放射線管理
放射線検査について
放射線検査は、放射線が人体や物を透過する性質を利用して体内の写真を撮影する検査です。
検査の性質上、放射線による一定の被ばくを伴いますが、患者様の病気の診断や治療方針の決定などにおいて現在の医療に欠かせないものとなっております。
当院では、国際放射線防護委員会(ICRP)の定めた放射線防護の原則(「正当化」、「防護の最適化」、「線量限度の適用」)に基づき、放射線被ばくによる害よりも便益を多く与える場合に限り放射線検査を実施しております。
また、適切な線量管理や被ばく低減可能な検査装置の導入、検査プロトコルの見直しなどを行うことで患者様に安心して検査を受けていただける体制を整えております。
診療用放射線の安全利用における当院の取り組み
『線量の最適化』
検査に使用する放射線の量は多すぎると無駄な被ばくとなり、少ないと逆に診断に必要な画像上の情報を得られなくなってしまいます。そのため、常に最適な線量で検査することが必要となります。
当院の放射線検査では、医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME)によって策定された「診断参考レベル(DRL)」をもとに検査を使用する放射線量を定期的に見直し、必要最低限に設定しております。
また、診断を行う医師との綿密な連携を取ることで撮影画像の質を一定以上に担保できるよう努めております。
※診断参考レベル(DRL)とは自施設での検査に用いる放射線の量を、他施設のものと比較した場合の多寡を判断するための指標とされています。
『医療放射線安全管理委員会』の設置
院内で「医療放射線安全管理委員会」を組織し、月ごとに医療被ばく低減に向けて様々な議題を提起することで患者様の被ばく低減に向けて活動を行っております。
『診療放射線の安全研修』
医療法施行規則に基づき放射線業務従事者の「診療放射線の安全研修」を行うことで、従事者の放射線に対する意識を高め、安心安全な検査につながるよう日々研鑽を積んでいます。