新しい「がん」の検査方法 ~アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS)検査~
【 川崎生まれの最新検査 】
血液中のアミノ酸濃度を測定することで、がんなどの病気の可能性を解析する検査方法が開発され、一般の医療施設でも受けることが可能になりました。
従来の検査やがん検診とは、異なる角度からがんの可能性を見つける検査で、当川崎区殿町周辺に展開する「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」の予防医療分野のひとつで、味の素㈱が開発したものです。
【 アミノ酸の役割 】
人は体重の約2割がアミノ酸でできており、そのほとんどがタンパク質として存在しています。食物(タンパク質)を摂ることでアミノ酸を作り、同量のアミノ酸を分解して尿や便として排泄するというサイクル(代謝)を毎日繰り返し、ほぼ2~3ヶ月で身体のタンパク質を入れ替えています。人は身体の中でさまざまな新陳代謝を絶えず行なっていますが、これらのネットワークを作る役目を担っているのがアミノ酸なのです。
人体の血液中のアミノ酸バランスは一定になるように常にコントロールされていますが、病気になると代謝がバランスを崩し、血液中のアミノ酸の濃度やバランスも同様に崩れてしまいます。
【 アミノインデックス 】
この点に着目し、血液中のアミノ酸濃度を測定して、健康な人とがんに罹っている人のアミノ酸濃度のバランスの違いを統計的に解析することで、がんであるリスク(可能性)を予測する検査※が生まれました。この検査方法を、アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS検査、アミノインデックス検査)といいます。
※AICS検査は、がんであるか否かをはっきりと判断するものではありません。それぞれのがんについて、リスクの確率を0.0~10.0の数値(AICS値)で報告し、そのリスクを判断する目安として「ランクA~C」に分類します。数値が高いほど、がんである確率(リスク)は高いと言われています。